No.61-合意管轄条項を契約書に定めない場合


 

Q.

今回、当社(X社)は、新規の取引先(Y社)との間で電子部品の取引基本契約を締結することになり、契約交渉を始めました。価格、納期、解除条件等の取引条件で概ね合意できました。ただ、合意管轄条項に関してだけ双方で折り合いがついていません。この場合、当社としては、どのような提案をしていくべきですか?

 

 


 

A.

本件のように合意管轄条項で折り合いがつかない場合、管轄合意地が相手方の所在地に固定されることを防止し、かつ、当事者公平の約定にするため、次のような対応をとることが考えられます。

 

(1)合意管轄条項自体を削除する方法。

 

(2)合意管轄条項において管轄合意地を「原告の本店所在地」又は「被告の本店所在地」にする方法。