作業請負契約書の意義


【意義】

作業請負契約書は、委託者が受託者に対して特定の作業の委託を行う場合に活用される契約書で、受託者は、自らの従業員を通じてその作業を実施します。

 

作業請負契約において、委託者が受託者の従業員に対して直接指揮命令を行うと偽装請負となり、労働者派遣法に抵触するおそれがあるため、作業内容に関して調整が必要なときは、委託者は、受託者の従業員に対してではなく、受託者の責任者に指示を出す必要があります。

 

 


【作業内容等】

作業請負契約では、委託者及び受託者間における食い違いの防止、契約不適合責任の有無の判断のために作業内容、作業範囲及び作業場所を明確に規定することが重要といえます。

 

 


【法令等の遵守

作業請負契約では、梱包作業、積み込み作業等危険を伴う作業が受託者の従業員によって行われることがあるため、労災等が生じないよう、注意喚起を目的として、法令等の遵守を受託者に義務付けることがあります。

 

 


【委託料】

作業請負契約における委託料の定め方については、例えば、作業時間又は作業工数に一定の単価を乗じて算定することが考えられます。

 

 


【報告義務】

受託者による作業の進捗を把握するため、委託者が受託者に対して日報、週報、月報等の形で作業時間、作業状況等の報告を求めることが一般的です。

 

 


【検収】

作業請負契約では、受託者による作業が完成したのかを確認すること等を目的として、検収の規定が定められます。