特定行政書士 伊奈川 啓明 (いながわ けいめい)
明治学院大学法学部卒業
行政書士登録番号(13081130号)
東京都行政書士会新宿支部所属(9555号)
主たる取扱業務(契約書作成)
最初の御相談から最終の規約完成まで
特定行政書士の伊奈川啓明が
一人で行います!!
規約作成について、簡単なものから複雑なものまで、
私一人で完成させております。
規約作成については、
国家資格(総務省)を有する行政書士へお任せ下さい!!
(行政書士は、御依頼者様に代わって、行政書士法に基づき
規約等の法律文書の作成を専門的かつ合法的に行えます。)
近年、クラウドサービス、アプリサービス、学習塾、スポーツクラブ等の各種サービスにおいて、事業者とユーザーとの契約関係を画一的に規律するため、各種の規約が用いられています。
事業者とユーザーが個別に契約書を取り交わすのが原則的なやり方ですが、多数のユーザーを抱える場合には、この方法では、煩雑にすぎるため、現実的ではありません。そこで、規約により一律に契約条件を定型化しておき、契約締結を効率的に行うことがよく行われています。
規約では、サービスの内容、料金、IDの発行等取引内容に関する事項、ユーザーに課される禁止事項、事業者の免責事項等多くの内容が規定されます。
規約の作成目的は、次のとおりとなります。
(1)事業者及びユーザー間の権利義務関係の明確化
⇒サービスの内容、料金等の事項を規約に定めることにより、事業者及びユーザー間の権利義務関係を明確にします。
(2)悪質ユーザーに対する措置の明確化
⇒事業者の評判を下げる行為、いたずら行為等をする悪質ユーザーを事業者が躊躇なく退会させることができるように規約にその旨を規定することがあります。
(3)事業者がユーザーに対して損害を生じさせた場合の責任範囲の明確化
⇒事業者がユーザーに対して損害を生じさせた場合において事業者が無制限にその責任を負うとすると事業が成り立たないおそれがあるため、あらかじめ規約において損害賠償額の制限を行うことがあります。
規約を上手く現実のサービスに適用するには、サービス内容を把握した上で、サービスの申込方法から料金の決済方法まで、さらには解約方法(=退会方法)に至るまで一連の流れをシミュレーションする必要があります。
このようにしないと抜けのある規約となり、紛争防止の機能が働かなくなる可能性があるためです。
規約の内容は、契約自由の原則により、原則どのような内容でも定めることは、可能ですが、民法等各種法令によりその内容が制限されています。
特に気を付けなければいけないものとして、「消費者契約法」による制限があります。
例えば、サービスに関する契約が消費者契約法にいう「消費者契約」に該当する場合において、規約の条項中に「事業者の債務不履行によりユーザーに生じた損害を賠償する責任の全部を免除するような条項」があるときは、その条項は、消費者契約法の規定に基づき無効とされます。あるいは、「事業者の債務不履行(事業者、代表者又は使用者の故意又は重大な過失によるものに限る。)により消費者に生じた損害を賠償する責任の一部を免除するような条項」も無効とされます。
そのため、規約を作成する際には、法令による制限にも気を付ける必要があります。
一定の場合を除き、単に規約を作成及び公表だけしていても、それだけは、当然に契約内容とはならず、(1)規約を契約内容とする旨の合意をし、又は(2)規約を準備した者があらかじめその規約を契約内容とする旨をユーザーに表示することが必要とされます。
上記を前提に実務上、規約を契約内容とするために、下記の手法が採られることが多いと考えられます。
(A)申込書の提出
⇒規約を契約内容とすることに同意する旨の同意書を提出する方法となります。
(B)規約付き契約書の締結
⇒規約が個別条項として記載された契約書に署名又は記名押印する方法となります。
(C)インターネット上での同意画面のクリック
⇒規約を契約内容とすることに同意する旨のボタンをクリックする方法となります。
不当な内容を含む規約の効力については、主に民法及び消費者契約法に留意する必要があります。
【民法の取扱い】
⇒(趣旨:規約による合意では、その内容を具体的に認識していない場合があることへの考慮)
民法では、規約に定められている条項が「相手方の権利を制限し、又は相手方の義務を加重する条項であって、その定型取引の態様及びその実情並びに取引上の社会通念に照らして信義則に反し、ユーザーの利益を一方的に害すると認められるものについては」、合意をしなかったものとみなすとされています。
上記の民法の取扱いは、事業者との契約及び消費者との契約にも適用されます。
【消費者契約法の取扱い】
⇒(趣旨:消費者と事業者の格差への考慮)
消費者契約法では、規約に定められている条項が「法令中の公の秩序に関しない規定(=任意規定)の適用による場合に比して消費者であるユーザーの権利を制限し又は消費者であるユーザーの義務を加重する消費者契約の条項であって、信義則に反し、消費者であるユーザーの利益を一方的に害するものについては」、無効とするとされています。
上記の消費者契約法の取扱いは、消費者との契約にのみに適用されます。
消費者契約法では、上記のように「法令中の公の秩序に関しない規定(=任意規定)の適用による場合に比して消費者であるユーザーの権利を制限し又は消費者であるユーザーの義務を加重する消費者契約の条項であって、信義則に反し、消費者であるユーザーの利益を一方的に害するものについては」、無効とされていますが、こちらは、一般規制となっています。
消費者契約法では、一般規制とは、別に個別規制というものがあり、個別規制に抵触する内容の規約を定めると一般規制と同様に無効となります。
個別規制として位置付けられるものには、下記のものがあります。
【消費者契約法上の個別規制ー主なもの】
(1)損害賠償の責任を免除する条項等の無効
⇒事業者、代表者又は使用者の故意又は重大な過失があっても、損害賠償責任を免除する条項がこの場合に該当します。
(2)消費者であるユーザーの解除権を放棄させる条項等の無効
⇒契約後、いかなる場合でもキャンセルに応じない旨の条項がこの場合に該当します。
(3)消費者であるユーザーが支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効
⇒平均的な損害の額を超えるキャンセル料を支払う旨の条項がこの場合に該当します。
経済環境の変化、競合他社の状況等により一度契約内容となった規約を変更したいという場合が出てくることがあります。
ただ、規約の変更に関し、個別にユーザーから変更に関する同意を得るのは煩雑という事情があります。
そこで、下記の場合には、ユーザーから個別に同意を得ることなく、一方的に規約の内容を変更できるとされます。
(A)規約の変更が、ユーザーの一般の利益に適合するとき(=ユーザーにとって利益となる変更)。
(B)規約の変更が契約をした目的に反せず、かつ、変更の必要性、変更後の内容の相当性、規約の変更をすることがある旨の定めの有無及びその内容その他の変更に係る事情に照らして合理的なものであるとき(=ユーザーにとって不利益となる変更)。
なお、上記に基づき規約の変更をするときは、その効力発生時期を定め、かつ、規約を変更する旨及び変更後の規約の内容並びにその効力発生時期をインターネットの利用その他の適切な方法により周知しなければならないとされます。
実務上の具体的な対応方法としては、ユーザーへ規約の変更内容等を書面による郵送、電子メール等の方法により送付したり、インターネット上又は実店舗に告知文を掲載することが考えられます。
未成年者であるユーザーが各種サービスを申し込む場合、実務においては、次のいずれかに該当するときを除き、保護者等の法定代理人による同意を得る必要があります。
(1)各種サービスの料金が未成年者であるユーザーのお小遣いの範囲内であるとき。
(2)未成年者であることを偽って各種サービスの申込みがなされとき。
(3)各種サービスの内容が未成年者であるユーザーに権利を与え(ex.贈与を受ける場合)、又はその者の義務を免除するもの(ex.支払期日が猶予される場合)であるとき。
もし、法定代理人による同意を得ないで各種サービスを提供したいのであれば、上記(1)から(3)に該当するように各種サービスを展開していく必要があります。
例えば、(1)では、各種サービスの料金を低額にし、(2)では、規約への同意時及び料金の決済時における年齢確認を行うこと等が考えられます。
なお、年齢確認においては、「未成年者であることを偽って」という要件を満たすには、「未成年者の場合には、親権者の同意が必要である。」旨を申込画面上で明確に表示し、及び警告した上で未成年者であるユーザーに能動的に年齢を入力させることが重要といえ、単に「成年者ですか?」と問いかけ、未成年者であるユーザーに「はい」のボタンをクリックさせるだけの場合は、この要件に該当しないと考えられています。
規約においては、各種サービスの利用料金に関する事項が規定されますが、その場合の設定方法としては、主に次のものが考えられます。
【定額制】
各種サービスの利用量又は利用時間の如何を問わず一定の料金が生じる方式
【従量制】
基本料金が存在せず、利用量又は利用時間に応じて料金が段階的に生じる方式
【定額制と従量制の併用】
あらかじめ設定された利用量又は利用時間までは定額の料金が生じ、それを超えた部分について別料金が生じる方式
この点、定額制の料金については、サービス提供者の責めに帰すべき事由により各種サービスの提供が停止された場合、ユーザーから利用料金の返金を求められる可能性があります。
そのため、サービス提供者の責めに帰すべき事由により各種サービスの提供が停止された場合において、ユーザーから一定期間内に申し出があるときは、サービス提供者が利用料金の返金に応じる旨の規定を規約に定めることが考えられます。
【クーリングオフの意義】
クーリングオフとは、特定商取引法に基づき消費者であるユーザーがサービス提供者に対して一定の期間内に申し出をすれば、無条件で契約を解除できる制度であり、訪問販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引、特定継続的役務提供、業務提供誘引販売取引及び訪問購入の6種類となっています。
この点、規約で問題となる取引は、上記のうち、特定継続的役務提供となり、対象となるものは、次の7種類です。
(1)エステティックサロン
期間:1か月を超えるもの
金額:入学金、受講料、教材費、関連商品の購入等契約金の総額が5万円を超えるもの
(2)一定の美容医療
期間:1か月を超えるもの
金額:入学金、受講料、教材費、関連商品の購入等契約金の総額が5万円を超えるもの
(3)語学教室
期間:2か月を超えるもの
金額:入学金、受講料、教材費、関連商品の購入等契約金の総額が5万円を超えるもの
(4)家庭教師
期間:2か月を超えるもの
金額:入学金、受講料、教材費、関連商品の購入等契約金の総額が5万円を超えるもの
(5)学習塾
期間:2か月を超えるもの
金額:入学金、受講料、教材費、関連商品の購入等契約金の総額が5万円を超えるもの
(6)パソコン教室
期間:2か月を超えるもの
金額:入学金、受講料、教材費、関連商品の購入等契約金の総額が5万円を超えるもの
(7)結婚相手紹介サービス
期間:2か月を超えるもの
金額:入学金、受講料、教材費、関連商品の購入等契約金の総額が5万円を超えるもの
【サービス提供者が行うべき対応】
特定継続的役務提供に該当する場合、たとえ規約でクーリングオフとは異なる定めをしても、消費者であるユーザーからクーリングオフの申し出がなされるとサービス提供者は、これに応じる必要があるため、注意を要します。
また、特定継続的役務提供に該当すると消費者であるユーザーから中途解約があった場合の違約金の額については、特定商取引法等の規定に基づき一定の上限が生じ、これと異なる金額を規約に定めても効力を生じないことになります。
【適格消費者団体】
ユーザーに対する規約の中に不当条項が含まれている場合には、内閣総理大臣が認定した消費者団体(=適格消費者団体)がユーザーに代わり差止請求が行うことがあります。
例えば、規約の中に「ユーザーは、いかなる場合であっても本サービスの利用契約を解約をすることはできず、すでに支払った料金の返還を求め、又は未払いとなっている料金の支払いを拒むことはできません。」等の条項があれば、それは、消費者契約法の不当条項に該当するため、適格消費者団体により、差止請求が行われることになります。
そのため、規約を作成する場合には、作成した条項が消費者契約法の不当条項に該当するか否かの点に留意する必要があります。
【気を付けるべき内容】
不当条項で実務上特に気を付けないといけないものとしては、下記のものがあります。
(キャンセル関係)
「ユーザー都合による取消しについては、キャンセル料としてユーザーから請求金額の全額を徴収する旨の条項」
⇒この条項は、解除事由、解除の時期等の区分に応じた損害賠償の予定金額のうち、平均的な損害を超える部分について、無効となります。
(返品関係)
「商品の返品期間を商品到着後7日以内までしか受け付けない旨の条項」
⇒この条項は、民法で定める契約不適合責任による解除期間よりも短く、消費者の利益を一方的に害するものとして無効になると考えられます。
(その他)
「施設内の盗難については、いかなる場合も当社は、責任を負いません。」
⇒債務不履行責任及び不法行為責任の全部を免除する規定となっているため、無効になります。
【差止請求の具体的な流れ及び内容】
不当条項が規定された規約を事業者が用いていた場合、適格消費者団体は、いきなり差止請求を請求するのではなく、まずは裁判外の交渉を行います。
もし、裁判外の交渉で和解が成立したときは、差止請求が行われることなく手続が終了し、和解が不成立となったときは、差止請求が行われます。
適格消費者団体による差止請求の具体的な内容は、消費者契約法上、「停止若しくは予防又は当該行為に供した物の廃棄若しくは除去その他の当該行為の停止若しくは予防に必要な措置をとること」とされます。
これにより、適格消費者団体は、事業者に対し、不当条項が規定された規約の使用停止、変更等を請求することができます。
サービス提供者が責任を負う範囲を明確にする観点からサービス提供者がユーザーへ提供するサービスレベルの指標を規約に定めることがあり、その指標は、SLA(Service Level Agreement)と呼ばれます。
例えば、月間の使用可能時間割合、ウイルスを検知してから通知するまでの時間、障害が生じた場合の復旧時間等がSLAの項目になることがあります。
SLAの位置付けについては、大きく分けて次のものがあります。
(1)努力目標型のSLA(準委任型)
⇒サービス提供者がSLAを満たすよう善管注意義務をもってサービスを提供している限り、これを実現できなかったとしても、サービス提供者は、ユーザーに対して損害賠償責任その他一切の責任を負わない形になります。
(2)目標保証型のSLA(請負型)
⇒サービス提供者は、ユーザーに対してSLAを充足する責任を負い、万一これを実現できなかったときは、サービス提供者は、ユーザーに対して損害賠償責任その他一切の責任を負う形になります。
サービス提供者が運営するウェブサイト上に掲載され、又はユーザーに交付された利用ルール、パンフレット、ガイドライン、提案書、仕様書に記載された注意事項等の諸規定についても、契約内容に含まれることが規約に規定される場合があります。
これにより、諸規定の内容に従わないユーザーに対してサービス提供者が損害賠償責任を追及したり、又はサービス提供者が免責を得ることが可能になります。
なお、上記以外にも諸規定と規約とが相違する場合、どちらの内容がユーザーに適用されるのが問題になるため、規約にどちらが優先するのかを規定することがあります。
市場状況の変化等によりサービス提供者が各種サービスを廃止する場合があり得るところ、ユーザーがその廃止に伴い不測の損害を被るおそれがあるため、これに備えることを目的として、次の点が規約に規定されることが多いといえます。
(1)いつでも各種サービスを廃止できること。
⇒民法の準委任では、いつでも解約できるとされていることによります。
(2)やむを得ない事由がある場合を除き、各種サービスを廃止するときは、一定の予告期間を設けること。
⇒民法の準委任では、やむを得ない事由がある場合を除き、一定の予告期間を設けないで解約を行うと相手方に対して損害賠償責任を負う可能性があることによります。
なお、ここでの「予告期間」は、ユーザーが他の代替サービスに乗り換える等の必要な措置を完了するのに十分な期間を指します。
各種サービスのうち、特にクラウドサービスの分野においては、日々技術が進歩することに伴い、機能追加又は機能改善を目的として、サービス提供者が各種サービスを変更し、又は各種サービスに新たな内容を追加することがあるため、規約において、その旨を規定することがあります。
なお、各種サービスの変更等に際し、サービス提供者は、従前の機能及び性能が維持されることまでは保証しないとすることがあります(各種サービスの変更等に伴い、機能の一部を削除するといった事態も考えられるため。)。
各種サービスを利用するに際しサービス提供者からユーザーへパスワード及びIDが交付される場合があるところ、ユーザーがこれらを第三者へ譲渡し、又は共有するとセキュリティー上のトラブルが生じるおそれがあります。
そこで規約においてパスワード及びIDの譲渡等の禁止を定められることが多いといえます。
また、パスワード及びIDに関する事項については、次の事項が規約に規定されることがあります。
(1)パスワード又はIDの不正利用によりユーザーに生じた損害について、サービス提供者は、何らの責任を負わないこと。
(2)パスワード及びIDを用いて行われた各種サービスの利用を全てユーザーによるものとみなすことができること(第三者がユーザーのパスワード及びIDを用いて各種サービスを利用した場合、民法上の無権代理となり、ユーザーにその効果が帰属しないことの不都合を回避するため、このような条項が規定することがあります。)。
(3)ID又はパスワードについて不正利用の疑いがあるときは、サービス提供者は、事前に通知することなくそのID又はパスワードを一方的にリセットすることができ、これによりユーザーに損害が生じても、サービス提供者は、何らの責任を負わないこと。
なお、IDについては、勤怠管理のクラウドサービスのように、社内で複数の従業員による利用が想定される場合、ユーザーからサブユーザーへ複数のIDを付与できるとすることがあり、料金等の条件を規約に規定することが多いといえます。
各種サービスの中には、ユーザーへの商品販売が伴う場合があるところ、このような場合において、サービス提供者がサイト上においてユーザーが商品レビューできるようにしてある場合があります。
もっとも、ユーザーによる商品レビューが第三者の権利を侵害するものである場合等ユーザーにより不適切な商品レビューが投稿される可能性があり、このような商品レビューが投稿されるとプロバイダ責任制限法により、サイトを運営するサービス提供者が損害賠償責任を負う可能性もあります。
そこで、規約において、サービス提供者がユーザーの商品レビューを削除できる場合の基準が定められることがあります。
なお、商品レビューの削除に関する規定が規約にないにもかかわらず、サービス提供者がユーザーの商品レビューを勝手に削除すると、サービス提供者がユーザーから損害賠償責任を追及されるおそれがあるため、注意を要します。
個人情報保護法では、利用の必要がなくなった個人データを遅滞なく消去するよう努めなければならないとされていることから、規約において、その旨を規定することがあります。
なお、ユーザーに係る個人データの漏洩リスクを低減する観点から、上記の個人データの消去については、努力義務ではなく法的義務として規約に定める場合があります。
システムの点検又は保守を緊急に行う必要がある場合、通信回線の事故が生じた場合等一定の場合には、各種サービスの利用の全部又は一部を停止することができるとする場合がほとんどといえます。
その上で停止によりユーザーに生じた損害について、サービス提供者は、何らの責任を負わない形が多いといえます。
ユーザーが好き勝手に契約上の地位を第三者に譲渡等をするとサービス提供者が把握していない第三者から権利の主張を受けることになり、管理が大変になるおそれがあります。
そこで、事前にサービス提供者が承諾した場合を除き、ユーザーは、契約上の地位を第三者に譲渡等をしてはならないとすることがあります。
なお、もし、ユーザーがサービス提供者の承諾を得ないで第三者にサービス提供者に対する権利を譲渡した場合には、その第三者が権利の譲渡制限を知り、又は重過失により権利の譲渡制限を知らなかったのであれば、サービス提供者は、その第三者から権利の行使を拒絶することができます。
各種サービスの規模が大きくなるとサービス提供者が第三者に各種サービスを事業譲渡を行う場合があります。
もっとも、事業譲渡では、契約上の地位の移転を伴うため、ユーザーの個別の同意が必要であるところ、多数のユーザーから個別の同意を得るのが困難な場合が想定されます。
そこで、規約において、サービス提供者が各種サービスの事業譲渡を行う場合があることについて、あらかじめユーザーが同意する旨の条項が規定される場合が多いといえます。
(規約作成の場合)
33,000円(税込)~
+実費
(規約チェックの場合)
5,500円(税込)~
+実費